医療レセプトデータ等を用いたデータ分析

医療レセプト(診療報酬明細書)データ、DPC/PDPSデータを利用するときのコードや区分について
Update at: 2024-05-02

医療レセプト(診療報酬明細書)データ、DPC/PDPSデータを用いてデータ解析、機械学習をおこなうときによく参照するデータでのコードや区分の体系とその情報源の備忘録です。

電子レセプト作成の手引き| 支払基金

医療機関が診療報酬請求するときの電子レセプト作成についての仕様。医科、医科DPC、歯科、調剤に分かれている。リンク
レセプトデータを前にその内容を把握するにはまずはここから。CSVファイルのデータフォーマット、階層と各項目の定義。

診療行為コード、医薬品コード、特定器材コード、調剤行為コード

9桁のレセプト電算コード(RCD)が相当する。それらは下記の基本マスタに定義されている。

レセプト電算コード(RCD):9桁

(eg)

RCD 名称
120000710 調剤料(内服薬・浸煎薬・屯服薬)
130000510 皮内、皮下及び筋肉内注射
140000610 創傷処置(100cm2未満)
150001010 創傷処理(筋肉、臓器に達しない)(長径5cm未満)
309003310 根管貼薬処置(1歯1回につき)(単根管)
610406079 ガスター散2%
700710000 画像記録用フィルム(半切)

RCDルール: 1桁目で判別できる

1桁目 type note
1 診療行為 2,3桁目:診療識別コードの1桁目+“0”. (eg)投薬:20,注射30
3 歯科行為
4 調剤
6 医薬品
7 材料
8 コメント
診療識別コード(データ区分)
医科/歯科入院
cd text text-sub
11 初診
12 再診(入院外のみ)
13 医学管理
14 在宅
21 投薬 内服
22 頓服
23 外用
24 調剤(入院のみ)
25 処方(入院外のみ)
26 麻薬
27 調基
28 その他(入院のみ)
31 注射 皮下筋肉内
32 静脈内
33 その他
39 薬剤料減点(入院のみ)
40 処置
50 手術
54 麻酔
60 検査・病理
70 画像診断
80 その他
90 入院料 入院基本料
92 特定入院料,その他
97 食事療養,生活療養,標準負担額
99 全体に係るもの
歯科入院外
cd text text-sub
11 初診
12 再診
13 管理、リハ
21 投薬、注射
31 X線検査
41 処置、手術 処置、手術1
42 処置、手術2
43 処置、手術3
44 処置、手術(その他)
54 麻酔
61 歯冠修復、欠損補綴 修復、補綴1
62 修復、補綴2
63 修復、補綴3
64 修復、補綴(その他)
80 その他
99 摘要

基本マスタ| 診療情報提供サービス

基本マスタである医科診療行為、医薬品、特定器材、傷病名、修飾語、コメント、歯科診療行為、調剤行為のデータがcsv形式でダウンロード可能。下記の支払基金の基本マスタと同じデータが提供されている。当サイトではオンライン上での検索も可能。
通常は2年ごとに実施されている診療報酬改定の単位でまとめられている(該当するWebページが別々にある)。但し、例外もある(2019-10は消費税対応の改定)。
[update] 2021(R03)年度より薬価改定は毎年実施となったため、医薬品は1年ごとの単位にまとめられる。

(eg) csvの例

csvファイルの各項目はdouble quoteされている。

"0","S","111000110","3","初診料","7","ショシンリョウ","0","0","","3",...
点数表区分番号

医科診療行為マスタのコード表示番号(アルファベット部)。

Alphabet部 名称
A 初診料,再診料,入院料
B 指導管理料など
C 在宅医療
D 検査
E 画像診断
F 投薬
G 注射
H リハビリ
I 精神科専門療法
J 処置
K 手術
L 麻酔
M 放射線治療
N 病理診断

基本マスタの仕様説明書-別紙に「点数表区分番号の設定例」として編集仕様がある。

CSVヘッダ

ダウンロードしたCSVにヘッダをつけたい!ときにコピペして。

医科診療行為

変更区分,マスター種別,診療行為コード,省略漢字有効桁数,省略漢字名称,省略カナ有効桁数,省略カナ名称,データ規格コード,データ規格名有効桁数,データ規格名称,点数識別,点数,入外適用区分,後期高齢者医療適用区分,点数欄集計先識別(入院外),包括対象検査,予備,DPC適用区分,病院・診療所区分,画像等手術支援加算区分,医療観察法対象区分,看護加算,麻酔識別区分,入院基本料加算区分,傷病名関連区分,医学管理料,実日数,日数・回数,医薬品関連区分,きざみ値計算識別,きざみ下限値,きざみ上限値,きざみ値,きざみ点数,きざみ上下限エラー処理,上限回数,上限回数エラー処理,注加算コード,注加算通番,通則年齢,下限年齢,上限年齢,時間加算区分,基準適合区分,基準適合対象施設基準,処置乳幼児加算区分,極低出生体重児加算区分,入院基本料等減算対象識別,ドナー分集計区分,検査等実施判断区分,検査等実施判断グループ区分,逓減対象区分,脊髄誘発電位測定等加算区分,頸部郭清術併施加算区分,自動縫合器加算区分,外来管理加算区分,旧点数識別,旧点数,漢字名称変更区分,カナ名称変更区分,検体検査コメント,通則加算所定点数対象区分,包括逓減区分,超音波内視鏡加算区分,予備,点数欄集計先識別(入院),自動吻合器加算区分,告示等識別区分(1),告示等識別区分(2),地域加算,病床数区分,施設基準コード1,施設基準コード2,施設基準コード3,施設基準コード4,施設基準コード5,施設基準コード6,施設基準コード7,施設基準コード8,施設基準コード9,施設基準コード10,超音波凝固切開装置等加算区分,短期滞在手術,歯科適用区分,コード表用番号(アルファベット),告示・通知関連番号(アルファベット),変更年月日,廃止年月日,公表順序番号,コード表_章,コード表_部,コード表_区分番号,コード表_枝番,コード表_項番,告示・通知_章,告示・通知_部,告示・通知_区分番号,告示・通知_枝番,告示・通知_項番,年齢加算1_下限年齢,年齢加算1_上限年齢,年齢加算1_注加算診療行為コード,年齢加算2_下限年齢,年齢加算2_上限年齢,年齢加算2_注加算診療行為コード,年齢加算3_下限年齢,年齢加算3_上限年齢,年齢加算3_注加算診療行為コード,年齢加算4_下限年齢,年齢加算4_上限年齢,年齢加算4_注加算診療行為コード,異動関連,基本漢字名称,副鼻腔手術用内視鏡加算,副鼻腔手術用骨軟部組織切除機器加算,長時間麻酔管理加算,点数表区分番号,モニタリング加算,凍結保存同種組織加算,悪性腫瘍病理組織標本加算,創外固定器加算, 超音波切削機器加算,左心耳閉鎖術併施加算,外来感染対策向上加算等,耳鼻咽喉科乳幼児処置加算,耳鼻咽喉科小児抗菌薬適正使用支援加算,切開創局所陰圧閉鎖処置機器加算,看護職員処遇改善評価料等,外来・在宅ベースアップ評価料(1),外来・在宅ベースアップ評価料(2),再製造単回使用医療機器使用加算,予備

医薬品

変更区分,マスター種別,医薬品コード,医薬品名・規格名_漢字有効桁数,医薬品名・規格名_漢字名称,医薬品名・規格名_カナ有効桁数,医薬品名・規格名_カナ名称,単位コード,単位漢字有効桁数,単位漢字名称,金額種別,金額,予備,麻薬・毒薬・覚醒剤原料・向精神薬,神経破壊剤,生物学的製剤,後発品,予備,歯科特定薬剤,造影(補助)剤,注射容量,収載方式等識別,商品名等関連,旧金額種別,旧金額,漢字名称変更区分,カナ名称変更区分,剤形,予備,変更年月日,廃止年月日,薬価基準収載医薬品コード,公表順序番号,経過措置年月日/商品名医薬品コード使用期限,基本漢字名称,薬価基準収載年月日,一般名コード,一般名処方の標準的な記載,一般名処方加算対象区分,抗HIV薬区分

特定器材

変更区分,マスター種別,特定器材コード,漢字有効桁数,特定器材名・規格名_漢字名称,特定器材名・規格名_カナ有効桁数,特定器材名・規格名_カナ名称,単位_コード,単位_漢字有効桁数,単位_漢字名称,金額種別,金額,予備,年齢加算区分,下限年齢,上限年齢,旧金額種別,旧金額,漢字名称変更区分,カナ名称変更区分,酸素等区分,特定器材種別,上限価格,上限点数,予備,公表順序番号,廃止・新設関連,変更年月日,経過措置年月日,廃止年月日,告示番号_別表番号,告示番号_区分番号,DPC適用区分,予備,予備,予備,基本漢字名称,再製造単回使用医療機器

傷病名

変更区分,マスター種別,傷病名コード,移行先コード,傷病名基本名称桁数,傷病名基本名称,傷病名省略名称桁数,傷病名省略名称,傷病名カナ名称桁数,傷病名カナ名称,病名管理番号,採択区分,病名交換用コード,ICD10-1,ICD10-2,ICD10_2013-1,ICD10_2013-2,予備,単独使用禁止区分,保険請求外区分,特定疾患等対象区分,収載年月日,変更年月日,廃止年月日,傷病名基本名称(変),傷病名省略名称(変),傷病名カナ名称(変),採択区分(変),病名交換用コード(変),ICD10-1(変),ICD10-2(変),歯科傷病名省略名称(変),難病外来対象区分(変),歯科特定疾患対象区分(変),単独使用禁止区分(変),保険請求外区分(変),特定疾患等対象区分(変),移行先病名管理番号,歯科傷病名省略名称,予備,予備,歯科傷病名省略名称桁数,難病外来対象区分,歯科特定疾患対象区分,ICD10_2013-1(変),ICD10_2013-2(変)

修飾語

変更区分,マスター種別,修飾語コード,予備,予備,修飾語名称桁数,修飾語名称,予備,修飾語カナ名称桁数,修飾語カナ名称,予備,修飾語名称(変更),修飾語カナ名称(変更),収載年月日,変更年月日,廃止年月日,修飾語管理番号,修飾語交換用コード,修飾語区分

コメント

変更区分,マスター種別,区分,パターン,一連番号,コメント文_桁数,コメント文_名称,コメント文_カナ桁数,コメント文_カナ名称,レセプト編集情報1_カラム位置,レセプト編集情報1_桁数,レセプト編集情報2_カラム位置,レセプト編集情報2_桁数,レセプト編集情報3_カラム位置,レセプト編集情報3_桁数,レセプト編集情報4_カラム位置,レセプト編集情報4_桁数,予備,予備,選択式コメント識別,変更年月日,廃止年月日,コメントコード,公表順序番号,予備,予備,予備,予備,予備,予備

歯科診療行為(基本)

変更区分,マスター種別,歯科診療行為コード,告示番号_区分,告示番号_区分番号,告示番号_枝番,告示番号_項番,加算コード,診療行為名称,診療行為省略,新現点数等識別,新現点数等,旧点数等識別,旧点数等,入外適用区分,後期高齢者医療適用区分,時間加算区分,病院・診療所区分,看護加算,予備,予備,地域加算,傷病名関連区分,医薬品関連区分,病床数区分,届出,未来院,短期滞在手術,特記事項,検査等実施判断区分,検査等実施判断グループ区分,逓減対象区分,包括逓減区分,基準適合識別_区分,基準適合識別_対象施設基準,施設基準1,施設基準2,施設基準3,施設基準4,施設基準5,施設基準6,施設基準7,施設基準8,施設基準9,施設基準10,通則加算グループ,基本加算グループ,注加算グループ,手技・材料加算グループ,算定回数限度テーブル関連識別,きざみテーブル関連識別,年齢制限テーブル関連識別,併算定背反テーブル関連識別,実日数テーブル関連識別,予備,予備,変更年月日,廃止年月日,長時間麻酔管理加算,悪性腫瘍病理組織標本加算,看護職員処遇改善評価料等,歯科外来・在宅ベースアップ評価料(1),歯科外来・在宅ベースアップ評価料(2),予備4,予備5,公表順序番号

調剤行為

変更区分,マスター識別,調剤行為コード,調剤行為桁数,調剤行為名称,調剤行為カナ桁数,調剤行為カナ名称,レセプト表示用記号コード,レセプト表示順番号,新現点数識別,調剤数量計算フラグ,新現点数(基本点数),点数計算_きざみ値計算識別,点数計算_下限値,点数計算_上限値,点数計算_きざみ値,点数計算_きざみ点数,点数計算_上下限エラー処理,減算行為区分,減算対象行為区分,調剤行為識別区分,包括識別区分,予備,予備,予備,予備,予備,調剤行為種類_1,調剤行為種類_2,後期高齢者適用区分,施設基準コード_1,施設基準コード_2,施設基準コード_3,施設基準コード_4,施設基準コード_5,施設基準コード_6,施設基準コード_7,施設基準コード_8,施設基準コード_9,施設基準コード_10,レセプト単位背反区分コード,処方箋受付回単位背反区分コード,調剤単位背反区分コード,麻薬・毒薬・覚醒剤原料・向精神薬 ,時間加算区分,剤形,レセ単位_上限回数,レセ単位_上限回数エラー処理,処方箋受付回単位_上限回数,処方箋受付回単位_上限回数エラー処理,注加算_コード,注加算_通番,下限年齢,上限年齢,薬学管理料区分,告示等識別区分_1,告示等識別区分_2,旧点数識別,旧点数,変更年月日,廃止年月日,公表順序番号,コード表用番号,告示・通知関連番号,異動関連

レセプト電算処理システム-基本マスタ| 支払基金

上記の診療情報提供サービスと同じ基本マスタの提供。こちらには改定分ファイルとして差分のみファイルもある。
仕様説明書は以下の3つのPDFファイルに分けられて公開されている。(PDFファイルは3つに分かれているが、ページは一連で振られている。)

  • 本編
    「マスターファイル仕様説明書」。ファイルレイアウトと項目説明。
  • 別紙関係
    より詳細なコード定義や編集方法など。
  • ファイルレイアウト
    レイアウトのみに記載を絞っており一覧性を高めた表。

電子点数表| 支払基金

算定ルール、算定ロジックが定義されているマスタ。基本マスタ.医科診療行為マスタを補う位置づけ。
医科と歯科別に提供されている。

以下、電子点数表活用手引きより引用。

  • 医科診療行為マスタには、算定ルールに関して算定可否を判定するための十分な項目が設定されていないため、算定ルール個々にプログラムで判定している背反や包括に係るチェックを容易にするための情報を収載する。
  • 医療機関の医事会計システムで日々入力している診療報酬請求データや電子カルテを参照しながら、日付情報を用いたチェックが行えるよう、「日」「週」といった算定単位と算定回数の上下限値を収載する。

csvファイルの各項目はdouble quoteされている。

(利用例1)

医療診療行為マスタ補助マスタ.入院基本料識別 -> 入院基本料.グループ番号 で入院基本料に付与できる加算が取得できる。

医療診療行為マスタ補助マスタ

RCD 名称 入院基本料識別
190117710 急性期一般入院料1 001
190198110 療養病棟・急性期一般入院料1 001

入院基本料

グループ番号 RCD 名称
001 190190410 総合入院体制加算1
001 190190510 総合入院体制加算2
001 190190610 総合入院体制加算3
001 190190810 看護職員夜間12対1配置加算1
001 190190910 看護職員夜間12対1配置加算2
001 ….. …..

病床機能報告

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